法人税入門(7)-売上はいつ上げる?②
»2010年10月15日 (金)
売上は一般に、お客様に商品を渡した時、サービスであれば、そのサービスを提供した時に計上するという様に思われています。
もちろん、それで間違いはありませんが、「商品を渡した時」というのは、店頭にお客様が来て、直接、お金と引き換えに商品を持って帰る場合は別にして、遠く離れたところに商品を送る場合はどうでしょうか。
商品を発送したときでしょうか? その商品を相手が受け取ったときでしょうか? あるいは、届いた商品をチェックしたお客様がOKを出した時でしょうか?
結論から言うと、何れも正解です。要は、会社の実態に合わせて一定の基準、この場合は「いつ売上を上げるか」という基準ですが、その基準を定めて、それにしたがって売上を計上していくということです。
売上の計上基準は業種、業態により様々なものがありますが、一般には次の様な基準があります。
(1) 出荷基準
商品の出荷時に先方に対して引渡しがなされたものとみなす基準で、倉庫出庫時、船積み時等の出荷時点があります。
(2) 検収基準
取引先が商品等を検収し、引取りをした事実をもって、引渡しが完了したとする基準です。
(3) 使用収益開始基準
土地、建物等の不動産の販売の場合に、販売先において使用が可能となった日を収益計上日とする基準です。
(4) 検針基準
ガス、水道、電気等の販売で、検針により販売数量を確認した日を売上の計上日とする基準です。
会社の業種や業態などに合わせて合理的な基準を選択する必要があります。ただし、いったん採用した基準は毎期継続的に適用しなければなりません。