グループ法人税制-その1
»2010年10月3日 (日)
グループ法人税制とは何か?
現在、多くの企業が、分社化・持株会社化などにより、グループ企業としての一体的な経営を行っています。このような実態に鑑み、グループ企業間における資産の移転をより円滑に実行できることを目的としてグループ法人税制が導入されることとなりました。
100%支配グループ、すなわち「完全支配関係」にある法人間における資産の譲渡損益の繰り延べについては、すでに平成13年度、14年度に相次いで導入された企業組織再編税制、連結納税制度において手当されています。ただし、企業組織再編税制では、分社化等組織再編成に係る一定の資産移転が適用対象であり、連結納税制度は、その適用を受けるかどうかは法人グループの任意に任されています。
これにひきかえ、グループ法人税制は、100%支配グループ内の取引であれば、資本金規模に関わりなく、また、支配者が個人か法人であるかに関わりなく全ての企業に対して強制的に適用されることとなります。もちろん、中小企業とてその例外ではありません。
それでは、グループ法人税制の詳しい内容については、明日以降見ていくこととします。