法人税入門(35)-交際費③
»2010年11月13日 (土)
交際費等に含まれるもの、含まれないもの―その1
「交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものをいう。」というお話をしました。
特に、会計や税務の知識はなくとも、「交際費」といえば、得意先にお酒や食事をふるまうための費用、贈り物に要する費用というぐらいの知識はどなたにでもあります。しかし、税務でいうところの「交際費」はこれよりもずっと幅が広いのです。逆に、たとえば、“贈答”に要した費用であっても、「交際費」に含まれないものもあります。
そういった、交際費か否かという判断は、実務でも、大変むずかしいところですので、ひとつひとつをじっくり見ていきたいと思います。
先ず、次にあげる費用はこれを「交際費」から除くこととされています。
1.もっぱら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
2.飲食その他これに類する行為のために要する費用であって、その支出する金額が1人当たり5,000円以下であるもの。
3.カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用
4.会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
5.新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用