法人税入門(37)-交際費⑤
»2010年11月15日 (月)
交際費等に含まれるもの、含まれないもの―その3
「カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用」については、自社の広告宣伝を目的としたもので、価額も少額であり、配布する相手が特定の誰かというのではなく、多くの人達に配られるものでなければいけません。
「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」とは社内や通常会議が行われる場所で、通常供される昼食の程度を超えないものと規定されています。ですから、いくら打ち合わせと称していても、居酒屋やカラオケスナックなどでビールを飲みながらというのは、先ず「会議費」とは認めてもらえず、いわゆる「社内交際費」として課税の対象ということになります。
交際費と寄付金の区別
事業に直接関係のない団体などに対して金銭や物品等の贈与をした場合に、それが寄附金なのか交際費等なのかは、それぞれ個々の実態により判定すべきこととなっていますが、金銭でした贈与は原則として寄附金とすることとなっています。したがって
(1) 社会事業団体や政治団体に対する拠金
(2) 神社の祭礼等の寄贈金
などは交際費等に含まれないこととなります。