確定申告はひとりでできる! 第19回 決算書⑭
»2011年11月29日 (火)
貸倒引当金 の繰り入れ方法のうち、ふたつ目のものは
債務者の個別の事情は一切考慮せずに、ともかく債権の合計額に対してある割合をかけて計算する方法です。
個別の事情は一切考慮しませんから、相手がどんな優良企業であってもかまいません。
売掛金や未収金の12月31日現在の合計額に1000分の55(要するに5.5%)をかけたものが繰入れ限度額になります。
たとえば、年末の売掛金が1000万円あったら、貸倒引当金の繰入れ限度額は55万円です。
これって、結構、デカくないですか?(^_^)v
でも、残念ながら、貸倒引当金の節税効果は、ほぼ、最初の年だけに限られます。
え、ナンデ?
貸倒引当金って、前の年に50万円繰り入れたら、次の年は、いったんその50万円を戻入れて、つまり、収益にあげて、あらためて、その年の売掛金などの残高に対して5.5%をかけて、その計算し直した金額を費用に計上しなきゃいけないからです。
ということは
売掛金の残高が前の年よりも増えない限り費用にできる金額も増えない!!
ってことになるわけです。( ̄_ ̄ i)
ちなみに、昨日までお話ししていた、債務者の個別事情を考慮して計算する引当金を
個別評価貸金等に対する貸倒引当金
といい
今日、お話した分は
一括評価貸金に対する貸倒引当金
といいます。