終身保障のがん保険・医療保険
法人が自己を契約者とし、役員又は使用人(これらの親族を含みます。)を被保険者として加入した終身保障タイプのがん保険及び医療保険の保険料については、次のとおり取り扱うこととされています。
これらの保険は何れも保険料は掛け捨てで満期保険金はありません。ただし、保険契約の失効、告知義務違反による解除及び解約等の場合に、保険料の払込期間に応じた所定の払戻金が払い戻されます。また、保険期間は終身で、払込期間は、終身払込と有期払込のふたつがあります。
1.保険金受取人が会社の場合
(1)終身払込の場合は、保険期間の終了(保険事故の発生による終了を除きます。)に際して支払う保険金がないことと保険契約者にとって毎年の付保利益は一定であることから、その払込の都度、損金の額に算入します。
(2)有期払込の場合は、保険料払込期間と保険期間の経過とが対応しておらず、支払う保険料の中に前払保険料が含まれていることから、次の①で計算した金額を損金の額に算入し、②で計算した金額を積立金として資産に計上します。
①損金算入額=払込保険料×保険料払込期間(年数)÷(105歳-加入時年齢)
②資産計上額=払込保険料-上記損金算入額
(3)保険料払込満了後は、保険料払込満了時点の資産計上額を「105歳と払込満了時年齢の差」で除した金額を資産計上額より取り崩して、損金の額に算入します。
2.保険受取人が役員又は使用人(これらの者の親族を含みます。)の場合
1)終身払込の場合は、上記1の(1)に同じ。
2)有期払込の場合は、上記1の(2)に同じ。
3)保険金払込満了後は、上記1の(3)に同じ。
ただし、役員又は特定の使用人(これらの者の親族を含みます。)のみを被保険者としている場合には、当該役員又は使用人に対する給与とされます。