3分税金講座(その15)債務確定基準はかくもキビシイ!
»2011年2月23日 (水)
昨日の続き。
3月決算の会社が営業用の車を修理に出したところ、3月末には出来上がって来る予定が、結局、修理が終わって出来上がって来たのが4月の2日になったとしたら。
さて、その修理費はその事業年度の経費と認められるでしょうか?
答えは・・・ノー!です。
経費が法人税法上、費用(税務でいうところの損金)と認められるためには、次の3つの条件が必要でしたね。ちなみに、これ「債務確定基準」っていいます。
(1) その費用に係る債務が成立していること。
(2) その債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3) その金額を合理的に算定することができるものであること。
Okなのは(3)だけです。最初に
「そうっすね、これだと●●と●●替えなきゃいけないんで、こっちの手間入れて、ン――― 8万でどうですか? いいですか? 分りました。 じゃあ」
なんてことで、金額はある程度「合理的に」分ると。
でも、3月末までに修理が終わってないですよね。だから、後から
「スイマセン、やっぱり、うちじゃ手に負えませんでした」
なんてことにならないとも限らない。
そうすると、ネ。そんなとこに支払義務=債務はないし、修理の完了=給付原因となる事実もないと。
だから、ノーです。
キビシィー!
ということで続きは、また次回。