3分税金講座(その43)圧縮記帳
「節税対策」4つのパターンのうち
税金は繰り延べられるだけで、会社のお金は出ていかない方法
で、今日は 圧縮記帳 です。
・・・アッシュクキチョウ?
多くの方が、おそらく、初めて目にする言葉だろうと思います。何か、全然イメージわかんぞぉー みたいな。
これ、今回の地震なんかもそうですけど、会社の資産、たとえば、事務所とかが被害にあって、保険金が入ってくることになったとしますね。
で、その保険金で新しい事務所を作ろうと。でも、この入ってくる保険金は、残念ながら会社の「収入」ですから、税金の対象になります。まぁ、なんだかんだで40%ぐらいが税金に持っていかれます。
え?じゃあ、残った保険金だけじゃ新しい事務所なんか建てられないじゃない?
っていうことになりますから、それじゃあ、新しく建て直した事務所の取得価額をググーッと“圧縮”して、損をたてましょうと。そうすると、保険金収入と圧縮損という損失が相殺し合って、課税が発生しないじゃないってことになるわけです。
具体例を使って説明すると
こわれた事務所の帳簿価額が1000万円 その撤去費用が100万円 保険金が1億円
新しい建物の建築費1億円とすると
(1)差引保険金
1億円-100万円(撤去費用)=9900万円
(2)保険差益
(1)-1000万円(壊れた事務所の簿価)=8900万円
(3)圧縮限度額
(2)×(注)9900万円/(1)9900万円=8900万円
(注)新しい事務所の取得価額と(1)のどちらか少ない金額
で、新しい建物の取得価額1億円に対して8900万円の圧縮損をたてますから、まぁ、差引1100万円は収入の方が多いんですけど、撤去費用と前の事務所の除却損が合わせて1100万円たちますから
結局はチャラ。で、税金もゼロ。(^-^)/
ということで、続きは、また次回。