法人税入門(24)-減価償却
»2010年11月1日 (月)
減価償却ってナニ?
さて、役員報酬に続く、経費の第2弾は「減価償却」です。減価償却とは、固定資産―建物や機械装置などの取得価額を、一定の期間にわたって少しずつ「費用化」していく計算手法です。
では、なぜ、買った時に、取得価額の全額を一時の費用として処理せずに、少しずつ費用化して行くかというと、たとえば、機械を購入した場合、その機械は、少なくともその使用可能期間(これを「耐用年数」といいます)にわたって、売上に貢献することとなるわけです。また、同時にその価値も使用に伴い、日々、減少して行くことにもなります。だから、その取得価額を耐用年数にわたって少しずつ費用化させて、売上と対応させていこうというのが「減価償却」というものの考え方です。
ところで、建物や機械装置は時の経過や使用によって、その価値が減少して行きますが、では、同じ固定資産でも「土地」はどうでしょう。もちろん、「土地」にもそれが売り買いされる市場がありますから、値段の上げ下げはありますが、それは「評価」の問題であって、使用価値の減少ということではありません。従って、「土地」については減価償却ということはありません。これは骨董品や一定の美術品についても同様です。
さて、減価償却をするためには
1.減価償却しなければいけない資産とは何か
2.取得価額はどうやって決定されるのか
3.耐用年数は何年にするのか
4.計算方法にはどんな方法があるのか
といった問題が出てきます。